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「先読み」について
TOEICのパート3では、会話を聞いて質問に答えます。ひとつの会話に質問が3つ付いていて、答えは4つの選択肢の中から選びます。パート4もパート3と同じ形式で、会話の代わりに、短いトークを聞きます。ひとつのトークに質問が3つで、答えは4つの選択肢の中から選びます。このパート3とパート4の攻略法として、会話・トークを聞く前に質問を読んでおく「先読み」がTOEIC対策本等で推奨されていますが、私はその効果に疑問を持っています。また、インターネット上でも「先読みは必須」、「必要なし」、「向き不向きがある」、「なしでやったら、だめだった」、「なしでやったら、よかった」、「上級者は要らないけど、初級者は必要」、「上級者は先読みが出来るけど、初級者は無理」、「なしでも大丈夫」、「なしでやったら、慣れていないので苦戦した」、「してもしなくてもだめ」、「モナ、正式降板」、「意味ません」、「ねぎま食いたい」など、まあ最後の3つはあまり関係ないんですけど、いろいろな意見が見受けられます。そこで今日はパート3とパート4の「先読み」について、私の考えをまとめてみたいと思います。

会話・トークを聞く前にあらかじめ質問を読んでおくことの利点は次のふたつです。

1. 質問から会話・トークの行われている状況を予想する手がかりが得られる。状況がわかっていると聞き取りがしやすくなる。
2. 何に注目して聞けばよいかわかるので、聞き取りの焦点が絞れる。そうすることで答えを導くのに必要な情報を的確に押さえられる。

しかし、TOEICではあらかじめ質問を読むのに十分な時間がありません。ひとつの会話・トークが終わり、次の会話・トークが始まるまでの時間は約40秒です。この時間内に今、流れた会話・トークに対する3つ質問の答えをマークし、次の会話・トークに対する3つの質問を読むことは至難の業で、それをすることによる弊害が生まれます。もし、テスト中、音声が流れる前に質問を読んでおくのに十分な時間が与えられているのでなら、先読みは有効です。しかし、会話・トーク間の時間が40秒、しかも質問の音声の読み上げがあるという状況では、先読みによる弊害の方が大きいでしょう。先読みによる弊害には、以下のようなものがあります。

1. 先読みはあわただしい。
先読みをする場合は、ひとつの会話・トークが終わり、次の会話・トークが始まるまでの間に、3つの質問の答えをマークし、次のセットの質問3つを読まなくてはなりません。3問読み終わらないうちに、音声が流れ出すこともあります。常に追われているような状況なので、落ち着いて聞くことができません。

2. 先読みをすることで混乱してしまう。
短時間にあわてて質問を読むときちんと理解できない危険性が生じます。特に切迫した精神状態で読むとその可能性が高くなります。「質問を読んだけど、何を聞き取ればいいのかわからない。どうしよう!」というパニック状態で会話・トークが始まってしまうと、平常心で聞けば理解できるものも聞き取れなくなってしまいます。

3. 意識が音声から離れる。
3つの質問を読んだあとに会話・トークを聞く場合、会話・トークを聞きつつ、その3つの質問の答えとなる情報が出てくるのを待ち構えるというやり方になります。3つの質問+会話・トークという4点に意識を向けなければならず、音声に集中することができません。

4. リズムが崩れやすい。
先読みをする方式では答えを選ぶのに時間がかかってしまうと、先読みをするのに十分な時間が得られず、解答のリズムが崩れてしまいます。「先読みをしなくてはいけない。でもできていない。」という状況に陥るとあせりも生じます。

5. 音声による質問読み上げが邪魔になる。
先読みをする方式では、試験中に流れる音声のナビゲーションを無視して進めることになります。例えば43番の問題が読み上げられている最中、44~46番の問題を読むというようなタイミングです。よって、会場に鳴り響いている43番の質問は自分が目で追っている質問(44~46番)を理解する妨げとなります。

先読みをしないやり方だと、これらの弊害が避けられます。先読みをやめると、落ち着いてじっくり聞けます。あわてたり、あせったりすることが減り、平常心が保てます。そして、意識の中心を常に音声に向けることが出来ます。先読みをしない場合、音声による読み上げと同時に質問に目を向けるので、音声が質問を理解する助けとなります。そして、その直後の8秒間で答えを選びます。会話・トークがどのくらい理解できたかにより、解ける問題と解けない問題があるでしょう。でも、どの問題も平等に8秒割り当てます。先読みを使うやり方では、初級者(TOEIC650点以下)は3問先読みするのは無理でしょう。1~2問捨てることになります。その捨てた問題が実は易しい問題だったということも起きます。単純に上から1~2問読む、または問題を見て判断するというやり方で捨てる問題を決めると思いますが、音声を聞く前に問題の難易度を判断するのは難しいでしょう。それよりも、先読みなしで3問平等に扱う方が効率的です。先読みしてもしなくても、聞いて理解できていれば解けますし、できていなかったら解けないのですから。また、音声による質問読み上げに合わせて進み、1問8秒で勝負するという流れでやると、リズムが崩れることもありません。

私自身、先読みなしのやり方に切り替えたのはつい最近です。TOEICはこれまでに49回受けていますが、先読みをしなくなったのは今年の6月からです。先読みなしで挑戦するとき、もしかすると細かい情報を問う問題が出て、注意がそこに向かわないから聞き逃してしまい、答えがわからないことがあるかも知れないという不安がありました。でも、実際受けてみたらそのような問題はほとんど出ないことがわかりました。TOEICで問われるのは会話・トークの中心となる内容で、焦点が当たっていない周辺情報は問題に関わりません。例えば次のような会話があったとします。
「あの、来週、ミーティングやりたいんだけど、いつが都合いいかしら?」
「そうだね、火曜日か水曜日がいいなあ。月曜日は本社に行く予定が入っていて、木曜日からLAに出張だから。」
「では、火曜日にしましょう。私、水曜日はトレードフェアに行くことになってるの。火曜日の午後2時からでどう?」
「いいよ。じゃあ、火曜日ね。」
この会話の中心はミーティングの日程を決めることです。よって、「この2人はいつミーティングをするか。」という質問が来る可能性が高いです。周辺情報に関する「男性はいつ本社に行く予定か。」や「女性はいつトレードフェアに行くか。」という質問が出るのはまれです。よって、会話中の重要な情報が拾えていれば、大抵の問題は解けます。9月のTOEICに関して言えば、私自身ある特定の情報に注意が向いていなかったため、答えがわからず勘で解いた問題はパート3で30問中0問、パート4で30問中1問でした。

私はつい最近まで、先読みをするのがベストなやり方だと信じて、自分でも実行し、また、本やブログでも「パート3・4の鉄則:質問を先に読む」とか書いてきました。でも、先読みなしの方法を試してみたら、落ち着いて聞けて、会話・トークの理解度が上がり、問題が楽に解けるようになりました。私の場合、先読みをしないやり方が合っています。みなさんの中にも先読みをしないやり方が向いている人がいると思います。逆に先読みが向いている方も当然いることでしょう。例えばTOEIC征服日記のmasamasaさんは「先読みは必須」ということをブログに書いていました。masamasaさんとはリアルで何回もお会いしたことがあるのでわかるんですが、先読みが向いてるタイプだと思います。同時に複数のタスクをこなす並列処理能力に長けているからです。私のようにひとつのことに集中しないと上手くできない人間とは違います。

まとめ
「パート3・4では先読みが必須」という考えがTOEIC対策本等で広く流布されていますが、先読みは必ずしも有効な方法ではありません。人によっては、害があります。先読みをすることが会話・トークを理解する上で、助けになるのか妨げになるのかを見極めて、向き不向きを判断してください。リスニング・セクションで一番大切なことは聞いて理解することであり、その妨げになるようなことは試験中、極力避けるべきでしょう。聞いて理解できていれば、質問を読むのが先でも後でも正解は得られます。



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テーマ:TOEIC - ジャンル:学校・教育

コメント
この記事へのコメント
先読みの弊害、もうひとつあります。
もっとも、「そんなアホなことをするのはお前だけだ」と言われそうですが・・・。
次に解く問題を間違えるんです。先読みをしようと慌てるあまり、次(下)に移動しなければならないところを右横に移動して先読みし、音声が流れてきた時に先読みした内容とあまりに違う為に愕然とし、結果全く理解出来なくなってしまったことが過去に2度ありました。
前回のTOEICのリスニングは480点で、逃した15点ぶんはまさにこの先読み失敗のせいでした。
なので、おっしゃること、よくわかります。特に5は、今自分が解いている問題がどれなのかわからなくなった原因だと思います。
先読みは結局は自信のなさから出る行為ですから、要はリスニングがしっかり出来ればいいわけですよね。当たり前なんですけど。
2008/10/11(Sat) 15:53:25 | URL | Screaming Bunny #/WbnL7mg[ 編集]
>Bunnyさん

ご自身の実体験を披露してくださり、ありがとうございます。とても参考になります。

先読みとは関係ないんですが、私はリスニングセクションでよく、塗り間違いをしました。パート3・4は3問1セットですが、解答用紙は10問でコラムが右に移りますよね。Q49のあと、問題の区切りに合わせて解答用紙も次のコラムに移っていしまい、パート3のQ50~52の答えを51~53の解答欄に塗ったり、パート4のQ80~82の答えをQ81~83の解答欄に塗ったりしたことが数回あります。
最近は気をつけているので大丈夫ですが。

2008/10/12(Sun) 11:20:58 | URL | 神崎正哉 #-[ 編集]
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